【鼻出血記#01】血染めのケロリン
先日、富山の有磯海(ありそうみ)サービスエリアに立ち寄った。
そこで偶然に見つけたのがこの「ケロリンxケロロ軍曹コラボ桶」である。
「車にひとつ積んでおけばいいかな……」とひらめいて、なにより、このケロリンだからケロロというネタが気に入った。
ということで、買った。
ありそうみ(ありそうで)なかった、ケロリンとケロロの軍曹のコラボレーション。
こいつを車に積んでおけば実用性と話題性で人気者まちがいなしである!
折しも購入した日付は2017年5月5日(子供の日)。
「いつまでも童心をわすれてはならない」という神様からの粋なプレゼントだったはずだ。
だが、それから2週間後、このケロロxケロリン桶が大変な事態になることを、オッサンは知るよしもなかった。
【以下、ちょっと閲覧注意】
(※絵の具で再現したモノで本物の血ではありません)
なんじゃぁぁぁ
こりゃああああああぁぁぁっ!
2017年5月18日。
まさか、わが母校の誉れ松田優作の名シーンを自らの地声で叫ぶ日が来るとは……。
鼻血だ!!
実はその日の午前中から突然ドバドバ出て、やむなく会社を早退して病院で手当てしたもらったにもかかわらず、午後10時前にブバーッである。
たまたま側にあった、車載するはずのケロリンの洗面器を掴むしかなかった。
そこから、洗面器とにらめっこのまま、ただただ血が止まることを祈るばかり。
なのにである。
止まらない!!
止まらない!!
止まらない!!
奥さん、鼻血ってすごいんですのよ。
鼻にティッシュをつめると喉に回って、中で糊みたいに固まってボタボタ落ちてきて。
生あたたかくて、鉄さびの匂いと味がして……。
これはいかん。
病院いかなあかん。
しかし、タクシーには乗れない。
血染めになるからな。
どうするか!?
あれしかない!
携帯を手に取ってボタンを押していく。
119
緊急通報という文字がディスプレイに表示される。
それをみつけた姉が携帯を奪い、手慣れた様子で段取りをつけていく。
姉は介護施設職員でいつも容体の悪くなった老人を救急搬送しているから、手慣れているのだ!!
時刻は23時24分。
ほどなく救急車がやってくる。
そう、血染めのケロリンをかかえたまま鼻出血との闘いがはじまったのだ!!
<続く>